パラスポーツスタートガイド

東京都障害者スポーツ大会に出場してみよう

都内最大規模の障害者スポーツ大会

東京都と公益社団法人東京都障害者スポーツ協会は毎年、東京都障害者スポーツ大会を開催しています。この大会は、都内最大規模の障害者のスポーツ大会であり、日頃の練習の成果を発揮する場として、競技歴が浅い方からパラリンピック出場経験のある方まで、様々な方が参加できる大会です。

個人競技は一部を除き、毎年秋に開催される全国障害者スポーツ大会の選考会を兼ねており、真剣勝負が繰り広げられます。

東京都障害者スポーツ大会体験記(アーチェリー編)

パラスポーツをはじめて半年の初心者でも気軽に参加し楽しめる

どうも車椅子ユーザー歴22年になるアカザーこと赤澤賢一郎です!東京2020パラリンピックでパラスポーツの熱さに触れて、自分も何かパラスポーツをやりたい!やろう!と一念発起。2021年末からアーチェリーをはじめ、今では週末や仕事終わりなど週2~3回は練習に行くほどハマっています。

アーチェリーを選んだ一番の理由は、健常者の友人と一緒に楽しめる競技だったからです。それまでも車椅子に取り付けるタイプのハンドサイクルで、友人と一緒にサイクリングを楽しんだりしていたので、パラスポーツも健常者の友人と楽しめるスポーツがあればいいなぁと考え選びました。

アーチェリーをはじめることに決め、友人と最初に行ったのが夢の島にあるBumB東京スポーツ文化会館で開催されているアーチェリー体験会でした。道具はレンタル(有料)できるので、用具をいきなり買い揃える必要はありません。また、そこで教えていただいた方が褒め上手(笑)だったこともあり、一発で自分も友人も競技の魅力に取りつかれました。

その後、車椅子ユーザーとして東京都障害者総合スポーツセンターで行っている初心者向けの教室にも参加し、パラアーチェリー独特のルール(弦が車いすに触れるとダメ)なども教えてもらいました。

ちなみにオリンピックやパラリンピックのような70mという長距離を射てるようになるには、利用するアーチェリー場の距離検定で合格する必要があります。合格スコアを出して安全に射てる事を示さないとダメなんです。最初の体験会で5mだった的までの距離は、10m、18mと徐々に伸びていきました。自分の上達を感じられて嬉しくなります。

アーチェリーを始めて3ヵ月が経過し、的までの距離が30mになった頃に「試合に出てみたい!」という気持ちが沸いてきました。そこで、初めての試合として選んだのが「東京都障害者スポーツ大会」です!

東京都障害者スポーツ大会は、「身体」「知的」「精神」の3つの部門で競技を行なう、都内最大規模の障害者スポーツの祭典で、一部の競技は全国障害者スポーツ大会への派遣選手選考会を兼ねている大会。

「いきなり都内最大規模の東京都障害者スポーツ大会かよ!最初はもっとローカルな大会にしようよ!」ともう一人の自分が叫んだのですが、初心者が出られるアーチェリー大会というのはあまりないようでした。(※2021年度の東京都障害者総合スポーツセンターの大会はコロナで中止)

そして、2022年5月に開催された「東京都障害者スポーツ大会」に参加したワケですが、結果的にこれが最高に楽しい経験になりました!

初めての試合ということでガチガチに緊張し、わけがわからないうちに6射が終了。友人が矢取り&スコア記録のために的へと向かってくれました。パラアーチェリーの試合では、介助者が許可されていることが多く、自分は一緒にアーチェリーをはじめた友人に介助での矢取りをお願いしていたんです。その友人が的から抜いてきてくれた矢を手に、ニヤニヤしながら驚きの発言を!

※ 的から矢を引き抜くこと

「的に矢が5本しか無い!と思って探したら、1本隣の的の8点に入っていたよ!(笑)」

その言葉を聞いて、思わず笑っちゃいまいました。練習でも隣の的なんて射ったコトないのに、しかも真ん中に近い8点!どんだけ緊張してるんだ自分!と、ジワジワあとからくる感じの笑いでした。それ以降は、いつもどおりの楽しいアーチェリーの時間を過ごしました。そしてスコアも自己記録に近い点数でフィニッシュ!

試合前、ガチガチに緊張している自分。この1時間後に隣の的を射抜きます(笑)

アーチェリーをはじめて約半年。スノーボード中の事故で車いすユーザーになって22年。アーチェリーと出会えたおかげで、健常者の頃スポーツが好きだった自分を思い出しました!知らず知らずのうちに車椅子だからと、スポーツを諦めていたんですね。

というワケでここから告知的な記事になります(笑)。

東京2020大会以来、パラスポーツがこれまでにないくらい盛り上がって来ています。東京都在住の方なら、東京都障害者総合スポーツセンターか、東京都多摩障害者スポーツセンターで、いろいろなパラスポーツの教室に参加することが出来ます。

そして、そこでハマれるパラスポーツと出会えたなら、オレのように「東京都障害者スポーツ大会」にチャレンジしてみるのはどうでしょう?忘れていた昔の自分、出会った事がない新しい自分、さらには同じスポーツを楽しむ仲間に出会えると思います!

そして、2023年5月から開催予定の「第24回東京都障害者スポーツ大会」の一番の注目競技はパラ水泳とのことで、なんと試合会場が東京2020パラリンピックと同じ!東京アクアティクスセンターのプールでの開催!東京2020大会の舞台となったプールで試合が出来るって考えると、めちゃめちゃワクワクしてきませんか?

オレの今年の「東京都障害者スポーツ大会」の目標はパラアーチェリーでの優勝ですが、水泳をやっている方は「東京都障害者総合スポーツセンターで、25mの泳ぎをマスターし、東京アクアティクスセンターで泳ぐ!」という目標を立てて参加するのもありですよね(笑)。どうですか、皆さんも軽~い気持ちで「東京都障害者スポーツ大会」に参加してみませんか?

参加者募集中

第24回東京都障害者スポーツ大会(5月・6月実施競技)
▶︎申込はこちら(外部サイトに移動)

※募集は終了いたしました。

【注目ポイント①】

第24回東京都障害者スポーツ大会の水泳競技は、東京2020パラリンピック競技大会の会場と同じ東京アクアティクスセンターで行われます。パラリンピックと同じ会場で泳いでみませんか!?

【注目ポイント②】

陸上競技では、レーサーと呼ばれる陸上競技専用の車椅子だけでなく、日常生活用の車椅子や電動車椅子でも出場できる種目があります。レースごとに順位を決めるので誰にでも活躍するチャンスがあります!

【注目ポイント③】

ボッチャはパラリンピックとは違い、頸髄損傷、骨・関節機能障害、切断等での車椅子使用者のクラス、また立位のクラスもあり、多くの方が参加できるルールを採用しています。

この他にも多くの競技が実施される魅力ある大会です!
まずはチャレンジしてみよう!!

プロフィール

アカザー(赤澤賢一郎)

週刊アスキーの編集者を経て、現在は車いすのフリー編集者・ライター。2000年にスノーボード中の事故で脊髄を損傷(Th12-L1)、車椅子ユーザー歴は22年。2021年よりパラアーチェリーにハマり、2022年千葉県障害者スポーツ大会で優勝(30mW)。

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